井原八十八ヶ所めぐり

井原町の「亀の甲」への山道を登って行くと、お堂がいくつもあります。

他にも井原市内を歩いていると、お堂や石仏が数多くある事に気づきます。

その多くは四国霊場の大師堂や観音霊場の観音堂です。

市内四国八十八ヶ所巡り案内書によると1976年頃,井原で巡礼の姿を見ること

が少なくなったと記録されています。(井原市:243k㎡ 最高650m 人口約4万人)

  • 高仙寺 芳井町種 本堂裏山に厄除大師ミニ八十八ヶ所霊場 標高408m(井原市霊場最高地)
建立年度 年号 井原市内霊場 説明 距離
718年 養老2年 西国三十三所 徳道上人 2府5県1000km
815年 弘仁6年 四国八十八箇所 空海開創 四国488里
鎌倉時代 不明 坂東三十三観音 源頼朝 1都6県1300km
1234年 文歴元年 秩父三十四箇所 1市3町2村 秩父市90km
1687年 貞享4年 小田郡後月郡 浅口郡 20里
1726年
享保11年 井原出部高屋 約40km
1752年 宝暦2年 大江 稲倉 28km
1795年 寛政7年 青野町 約30㎞
1796年 寛政8年 木之子町 西江原へと繋がる可能性もある。
不明   西江原町 木之子と同一霊場かもしれない。
1826年 文政9年 岩倉 上稲木 下稲木 約40㎞
1829年 文政12年 芳井町吉井 行程2日
1867年 慶応3年 門田木之子 8.7km
1901年 明治34年 野上東江原西江原小田 約40km
不明 (明治) 野上東江原 約20km
1902年 明治35年 美星町 約25㎞
1908年 明治41年 西江原町 約30㎞
1915年 大正4年 高屋町 約30㎞
1916年 大正5年 井原町 17.3km
近年   井原市内 約10分~30分
2023年   令和5年 巡礼の山   井原十低山 備中十名山 

参考文献 資料

市内四国八十八ヶ所巡り案内書 井原市役所建設経済部商工課 昭和51年

井原八十八ヶ所霊場=巡拝のしおり=井原八十八ヶ所霊場会  昭和62年

井原石造物歴史散策 大島千鶴 岡山文庫298        平成27年

西江原町ガイドマップ 西江原地区まちづくり協議会     平成28年

青野公民館 青野まちづくり協議会 札所マップ 順路案内  平成29年

出部の史跡 ふるさと探訪 いずえ地区まちおこし協議会   平成30年

いばら旧山陽道ガイドマップ井原市教育委員会古代まほろば館 平成31年

大江町史跡ガイドマップ 大江まちづくり協議会       令和元年

わがまち木之子(史跡編) ふれあいのまちづくり部会   令和3年

井原の山城を歩く 井原市教育委員会 古代まほろば館  令和4年

芳井の文化財 第一集~第十集 芳井町教育委員会     平成16年

成福寺(吉井矢谷)資料 吉井四國札所廻り順 他     明治45年

            

           

おわりに

近年、井原市内で巡礼の姿を見ることは、ほとんどありませんが、秩父観音(大江・稲倉)は毎年春に行われているようです。青野四国、西江原四国、大谷観音などは公民館や地域の人々によって整備されています。その他の札所のお堂は近隣の人々によって守られているようです。お接待が今も行われているところがわずかですがあるようです。しかし山の中の多くは草木に覆われてひっそりと佇んでおられます。「市内四国八十八ヶ所巡り案内書」を頼りに巡りましたが昭和51年の作成なので分かりにくい札所もありました。土地の人々に訪ねると親切にどこまでも案内していただいたことが何度もあり、今も感謝しています。合掌 令和元年9月

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