1月9日
    塚本産婦人科へ8ヶ月検診に行く。
    超音波で頭の異常があり、国立病院へ紹介される。

1月10日
    国立病院に行き超音波で診てもらうが、肝心の後ろの頭の部分が見えなかった。

    塚本先生の超音波の画像を見て検査することになる。

1月17日
    もう一度超音波で診てもらう。
    母がついて来てくれたので少し落ち着く・・・。
    またもや後ろ頭が見えなかったが、やっぱり脳の奇形が疑われるとのと。
    しかし脳が発達する可能性もあるし、普通の人と同じように出来る人もる
    ということを聞いて希望を持つ。
    後日のMRIではっきりと分かり赤ちゃんの様子を見て帝王切開するべかなどを検討されるそうだ。
    脳以外の異常は(身体の)見られなかった。

1月23日
    MRIの検査をする。
    初めての経験だった。
    検査の前に安産の祈願に行った。

1月24日
    検査の結果を聞きに行った。
    病名は「全前脳胞遺残症」・・・holoprosencephaly
    非常に危険な病気。生死にかかわる病気。
    簡単にいえば脳の形成が出来ていないので呼吸が自分で出来ないかもしない。
    出来たとしてもお乳を自分で吸う力があるかどうか・・・非常に厳しい言
    われました。
    この間までは赤ちゃんを一番に考えて出産にと話していましたが、
    お母さんの方を一番に考えて普通分娩での方針を聞きました。
    普通に陣痛を待って・・・。
    あと2ヶ月私はどんな気持ちでこの子と過ごせばいいのでしょう・・・?
    お腹の中ではこんなに元気に動いてるのに出たら自分で呼吸出来ないなんて・・・。
    信じられません。
    出産がお別れになるかもしれない。
    悲しみで涙が止まりませんでした。
    後日に人工呼吸器を付けるかなどの詳しい説明と家族の意思を聞くとのとでした。


2003年2月21日(金)

    今日は小児科のセンセイが話がしたいとのことでチチも一緒に病院へ行きました。
    まだ生まれてもいないのに、これ以上何の話があるの??と不安をいだきつつ待った。
    産科では内診を済ませ・・・。
    センセイがやけに無言。
    ひまあずも少し感じていた・・・おなかが大きくなってないような気が・・・。
    「ご主人さんと一緒に話しましょう〜」と言われ一緒に入る。
    「赤ちゃんがあまり成長していないようです。2週間前1800強gあって今日もほとんど同じ。
    子供が小さいとリスクも大きくなってしまうのです。病気の特徴で頭が小さい。
    出産の時に子宮が開ききらないうちに頭が出てしまうと肩でひっかかってしまい
    難産になりかねない。
    小さいからス〜ッと出るとは限らないのです・・・。」と・・・神妙な顔で話された。
    普通に考えても未熟児だと抵抗力が弱いだろうし・・・・。
    胎動も棗(なつめ)君は、ひまわりやあんずの時より少ない気がする。
    やっぱり、ひまあずが不安に思っていたことが的中してしまった。
    悲しいけど。
    つながってるんだなぁ・・・と思わずにはいられなかった。

    分娩室に上がり小児科の先生との面談になった。
    真っ白になっている、ひまあず。
    チチがいろいろと聞いていた。
    でも耳に入らない・・・。
    センセイが、ひまあずに
    「何か聞きたいことありますか?」
    ひまあずは答えた。
    「生まれていないので今はいろんなこと聞くとかえって不安ばかりが大きくなるんです。
    今の私には出産をどう乗り越えるか・・・それだけです。」

    センセイは言いました
    「いろんなことを想定して可能性だけでお話してるのでかえって不安ばかりが大きくなるとは
     思います。
    でも子供が生まれて初対面に話すよりいいと思って・・・。出産には私も立ち会う予定です。
    どんなふうな結果になっても小松さんの出産・・・
    赤ちゃんの誕生をお祝いしたいと思います・・・。」

    お祝い?
    そう普通ならお祝いなはずなのに何故こんなに悲しいんだろう・・・。
    その日が来るのが。
    夢に見るんです真っ青な顔して生まれてくる棗(なつめ)君の姿・・・。
    苦しそうにしているの。
    絶えられない。ごめんね。棗(なつめ)君をこんな風にしてしまった、ハハを許してね・・・。