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出会いの記録 |
備考 |
序文 |
20数年前、どういう切っ掛けか思い出せないが、カブトムシに興味を持った。
それから今日まで、カブトムシを飼ってはないが、なぜかムシに引かれるものがあった。新聞にカブト虫の記事が載ると、切り抜いて大事に取っていた。よく持っていたと思う。
会社人生55歳の定年という時期に、友人のカブト虫の出荷の手伝いをしたのが切っ掛けで、自分のこの手で実際に採集して、飼育して、カブトの実態をより知りたいと思った。
自分が住んでいる町の夏の夜、カブト虫をブンブン飛ばして見るのが夢だ。
2001年2月5日記 |
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昭和52年頃? |
近所の高橋なっちゃんが小学5〜6年生頃だったか、カブト虫を飼っていた。
丁度その時、自分も何の拍子か定かでないが、戦時中の防火用水タンクでカブト虫の幼虫を飼っていた。
ある日、自宅裏の土手でなっちゃんが遊んでいるのを見て、「カブト虫が要るか?」と声を掛けたら、なっちゃんが「欲しい」と無邪気に返事した。それで幼虫を2〜3匹やったら、大事そうに手で包むようにして持ち帰った。
・・・・ところで、自分の飼育した結果は全く覚えていない。成虫になったと言う喜びの記憶も何もない。
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昭和55年頃? |
11月30日付 読売新聞へ、「カブト虫の養殖法」が掲載されていた。
内容は:★産卵場★養殖場★養殖上の注意★出荷★周年出荷ねらう:5000匹で30平方メートルの施設
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某月某日読売新聞へ 「大当たり カブトムシ」飼育ケースやフードも考案:が掲載された。
岡山県勝央町の日本原昆虫増殖センター
「自然と友達になろう」をキャッチフレーズに、昨年からカブトムシの人工増殖を始めた勝田郡勝央町植月東 日本原昆虫増殖センター=佐古正さん(30)経営=は、このほど東京・大丸百貨店で催された県下十市共催の岡山の観光物産展に、津山市の奨めでカブトムシセットを出品、好評を呼んだ。
佐古さんは元タクシー運転手。交通事故で怪我をしたことから”脱勤め人”に踏み切り、三年がかりで昆虫人工増殖を軌道に乗せた。昨年、自宅に設けたフレーム11基(計約140平方メートル)で約五万匹を育てて売ったところ引っ張りだこ。ことしは施設を増やし、カブトムシ十万匹、クワガタムシ三万匹を増殖すると共に、飼育ケース(プラスチック製 縦20p×横15p×高さ17p)と、幼虫用のエサ「カブトムシフード」を考案、セットにして発売している。
フードはオガクズに黒砂糖などを混ぜた物で、ケースに約六百グラム入れてやると、これに産卵、自然にふ化、幼虫が育つという。小学校の理科の教材としても好評で、沖縄から注文があり、来年はいっきょに七十万匹増殖を計画している。
秋にはスズムシも育てるが、来年からはコガネムシや、各種のチョウも増殖する。さらに山林八十アールに昆虫公園をつくり、子供たちに放し飼いの昆虫採集を楽しんでもらう計画で、佐古さんは「昆虫公園は他に例がないはず。特異なものにして子供たちの夢を育てたい」と張り切っている。
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昭和58年頃?. |
息子朝彦が小学5〜6年生頃、会社の同僚である広島県芦品郡駅家町 滝谷靖彦さんが栽培の栗畑へ、クワガタムシを2、3回採りに行った。
クワガタムシの採集は早朝で、朝4時に起き→準備して山へ、日の出前には現地へ到着→そして採集しなければ上手くいかない。なぜならば、太陽が昇るとたいがい風が出てきて、風が吹くとクワガタは木から落下して逃げていることが多く、採集が出来ない。クワガタムシがおらんという事になる。
クワガタムシの採集は本に書いてある通りで、木の根元を足でド突くか、木を揺すると上からパタパタ落ちてくる。
そして、落ちたクワガタを素早く拾うことだ。
ゆっくりしていたら、落ち葉の下へ身を隠し、そうなったらもう探すのは難しくなる。つかの間の勝負である。
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昭和61年 |
6月6日付 読売新聞 Q&A 「カブトムシふ化法」掲載・・・・・リンゴ箱養殖などがよい・・・・
問い:カブトムシを飼いたい。人工ふ化法を
答え:天然のカブトムシは、6月末から7月下旬までが発生期ですが、人工孵化は春先の温度
を上げ、4月から発生するようにしています。値段も20〜30%高く売れます。
ふ化方法はビニールハウスにシイタケのホダ木、オガくず、バークなどを混ぜて30〜40
cmに積み、カブトムシの幼虫を放します。幼虫はオガくずなどを餌に育ち、サナギから
成虫になります。普通だと25度以上で60〜70日掛かりますが、ハウスではさらに温度
を高めて生育を早めます。
ところがここ二、三年、ベテラン農家から「カブトムシが一匹もいなくなった」という報告が
増えてきました。昆虫産業の大手、関西昆虫センター(大阪市東住吉区駒川五)により
ますと 「同じ場所で何年も続けてふ化させているため、野菜、果実と同じ [連作障害]
が起きていると指摘しています。高い温度とカブトの糞やオガくずなどで土の養分が豊
かになり、アリ、ダニなどが大量に発生、カブトムシの幼虫を食い殺すためということです
同センターはハウス養殖に代わり納屋養殖を勧めています。
これはリンゴの半箱やプラスチックのコンテナで養殖する方法です。一番良いのはリン
ゴの半箱(55p×41p×21p)で、トロ箱を二つ重ねた大きさです。
夏の間、カブトムシのつがいを集め、戸外にホダ木を積んだすみかを作って放します。
ここで産卵、ふ化まで置き、11月ごろホダ木といっしょに幼虫を一箱に50〜60匹見当
で入れます。何段にも箱を積み重ねるので、箱と箱の間には、タル木をはさみ、すきま
をつくります。出荷時期に合わせ、二ヶ月前からストーブで暖房します。食欲が盛んで
すので、一、二回、ホダ木などを補給してやります。この方法だとコストが安上がりの上
商売が行き詰ってもすぐに撤退できます。
問い合わせ:関西昆虫センター 電話06-696−0633
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それから13年経過
平成11年3月〜 |
3月29日 突然駅家町滝谷さんより、「カブトムシの幼虫を掘り出すのに手が入る。手伝いし
て呉れ」と言って来た。これは面白相だと思った。
4月25日 滝谷さんの畑の増殖場3ヵ所で幼虫を掘った。9:30〜16:10 延々6時間 合計
約500匹。感想:労力を使う、大変重労働だなと感じた。
4月28日 幼虫を広島へ送る手伝いをした。パック詰め7時間。案外えらい!
感想 : カブトムシの幼虫が広島の子供の手に届いて本当にカブトは生まれるのだろうか?
半信半疑だ。自分で実際に飼って、カブトの実態を知りたい。と、新たな気持ちが
湧いてきた。
この時からカブトムシへの挑戦が始まった。
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それから
苦節12年
平成23年
7月 |
幼虫飼育の羽化率を上げる事に一生懸命力を注いできました。今年の羽化率は82%で大満足です。飼育一年目の平成11年は68%でした。初めての飼育経験でその時の感想は『カブトムシの飼育は案外簡単なんだな。』と安易に思った。
しかし、それから世話をすればするほど幼虫は死んでいった。5年目には1300匹飼育して1100匹を死なせてしまった。最悪の年は羽化率11%にまで落ちてしまった。なんと9割近く死なせてしまったのである。どの様にしたらいいのか分からず、意気消沈してしまった。
そんな時友人が『カブトムシは水分が多すぎるよりは乾燥には強いんだ』とアドバイスしてくれた。飼育腐葉土を天日乾燥して水分を飛ばし、それを使用する様に成って羽化率が上って行った。それともう一つ、手間ひま掛けて飼育ケースをいじらない様、余計な世話をし過ぎない様にする事が大切である と思うように成った。
市販の飼育用腐葉土も良し悪しが有るが、自家製の腐葉土にも自信が持てた。
飼育を初めて12年目でやっとカブト虫の幼虫の気持ちが分かる様に少し近づいたと思います。 |
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