坂の上の雲

司馬遼太郎の代表作「坂の上の雲」が3年に渡ってNHKドラマで放送されました。
第1部のロケは、管理人の地元である井原市美星町やみろくの里で行われたこともあり
少しだけ興味は持っていたのですが、思わぬ形で身近に感じることになりました。

有名な写真です。


この写真の説明あたりまでは、真剣に中国人ガイドの話を聞いていました。
降伏したはずのロシア軍にも日本軍人の情けとして帯刀を許したとか
最善列の二人のロシア兵が女座りしているのは、
敗戦が悔しくて三日三晩飲み続けて、ベロベロ状態だったらしいです。
会見所も再建されてます、が・・・・


観光用に再建された会見所です。すぐ隣は高層マンションです。
写真の入り口から右半分は写真を中心とした展示室で、写真撮影OKです。
左半分は写真撮影NGで、少しですけどコピー商品と言うか
お土産と言うか、例えば満州鉄道マークの入ったカップとか
琥珀とか懐中時計などを「日本円」で売ってます。
では203高地に上ってみましょう(有料です)。
  

  

駐車場に着くと、中国名「二〇三景区」の石板が迎えてくれます。
この石板の右から上ると(車で3分、歩くと20分)右上のように
旅順港を見下ろす「203高地」まで行けます。
途中には乃木保典殉職の碑などもあります。
左側には目立ちませんが資料展示室があり、下のような写真を中心に展示が行われています。


   

左が有名な203mと掛けた「爾霊山」の慰霊碑です。
しかしその説明ボードには中国語と英語と日本語で失礼な文章が書いてあります。
中国の感情的には仕方ないでしょうが、日本人としては違和感があります。
(右の説明文は一部を拡大撮影したものです。)
そして現在も・・・・・・・。
もう一か所、旅順港をよく見下ろせるところに「白玉山塔」が建ってます。
ここからは旅順港を天然の良港とした「虎の尾」を、よりハッキリと見ることができます。
ただしここは現在も中国海軍の軍港で、最新鋭の潜水艦なども母港として使用中ですので
きな臭い写真となるのも仕方ないでしょう。


偶然ではありましたが、坂の上の雲の第11回「二〇三高地」を中国で見ました。
その翌日にこの地を訪れました。
観光と言うにはあまりに歴史の重みがあり、悲しみと苦しみがある経験となりました。