銭塘江の大海嘯

中国の杭州湾に注ぐ銭塘江(せんとうこう)は、下流の川幅が極めて広く水深が浅いため
干満の差がとても激しい川です。この特徴的な地形により、満潮時には海面は川の水面より高くなるため
水が逆流する現象が見られ、特に中秋の名月の頃には死傷者も出る大逆流が発生します。


まず銭塘江の形状から。ベースはグーグルアースで、川だけを青く着色しました。
右が河口側。赤矢印は杭州国際空港になります。



中秋の名月の頃には、堤防を軽々と超える大波になるのですが
近くでスマホ撮影したり、動画配信したりする人も多いので
毎年かなりの死傷者が出ており、日本のニュースの格好のネタになっています。
その日本のニュース番組から、ANN(テレビ朝日系)のショットを。





ではニュースの中にも出てきました見学スポットの内、2か所を紹介します。
最初の写真に入っている星印になります。
まずは「黄色」の星印。ニュース写真の黄緑の屋根に注目してください。
ここは有料の観潮公園で、レストランの窓からも見ることが出来ます。
ここからは管理人の撮影写真ですが、訪問は9月ではなく12月だったので空いてます。





こんな感じで逆流してきます。水深測定の建造物を見ていただくと
川は右から左に流れているのが良く分かります。





小さいながらも結構波打ちしますし、前後の水面の様子が大きく違います。


ニュース番組の続きを。堤防を越えた水で逃げ惑っているシーンです。



中央部を拡大すると。





ここが2024年9月に訪問した場所になります。
最初の地図では「白星印」。位置の裏付けは黄色矢印の青い倉庫。
ピンク色辺りで見学しました。そしてニュースで使用されていた動画はドローンの撮影で、
この日も大量のドローンが撮影していました(緑色の矢印など)。



歩道部分が濡れていますが、この日も堤防を越えてきました。
では珍しく動画で紹介しましょう。
こんな感じです。




文字をクリックすると「メディアプレーヤー」でご覧いただけると思います。

波が近づく様子ですが、管理人はスラックスに革靴だったので
結構余裕をもって地元民に引き戻されました。



波が堤防を越える様子を目に焼き付けた後で、やっと川に近づけました。



そうそうチャンスにも恵まれない中、貴重な体験をさせていただきました。
ちなみにですが防護柵は無駄に頑丈で、有刺鉄線付きでした。



実際に見て、確かに日本では経験できない体験でした。


自然現象ではありますが、完全に計算できています。
人間は無力であることを自覚して、俺が目立ってやろうという
スケベ心を無くすことが、安全安心への第一歩です。