北木島の日本遺産

悠久の時が流れる石の島 〜海を越え日本の礎を築いた せとうち備讃諸島〜
は『日本遺産』に認定されています。
全48件の文化財の内、12件が笠岡市・6件が北木島に由来しています。


千ノ浜の護岸景観 (北木のベニス)

ここは周回道路の車窓からも見ることができます。
千ノ浜の海岸は採石の廃土石により埋め立てられ
小さな石の積み出し港としても利用されていました。





管理人はベニスに行ったことが無いので、どのアングルが正解か分かりませんが
おそらくは海に向かっての、この角度かと・・・・・。



違ったらごめんなさい。


丁場湖 (北木の桂林)

かつての採石場跡に雨水が溜まって湖のような景観に。
産業遺産ではありますが、山水画のような景色でもあります。

まずは「湖上ステージ」から。石の観客席と
丁場湖に浮かぶステージ、背景の断崖です。






今岡丁場跡は切り立った岩と鏡のような湖面が見事。
日本ではないようです。








近くには、靖国神社の鳥居となる予定だったのに
なぜか奉納されないまま置き去りにされた「残念石」も見られますよ。



車では近づけない路地の奥にあります。
ちょっとオリエンテーリングの気分も味わえますね。


北木石の丁場 (石切りの渓谷)

現役の採石場で鶴田石材様が運営されています。
展望台には入場料が1000円必要で、見学も平日は12〜13時、土日は11〜13時と
制約がありますが、必ず訪れるべき絶景です。
現職の作業員の方が説明に同行してくださいます。
良い石は空気に触れていないところということで
100mの断崖の底・海面下から採石しているそうです。

まずはイメージ写真を。展望台からの写真ですが矢印に受付事務所が。
その向こうには海が見えますので、高低差の推測が付きませんか?



入口付近です。北木石が使用された主な建築物や
歴史が紹介されています。写真のモデルは「千鳥・大悟のお父様」です。



ここから歩いて数分で到着。写真撮影も自由ですが
万が一にも荷物を落とさないように、余分な物はここに置いていきましょう。





海水ではなく雨水が溜まった池です。水面まで約60m。
その下に採石跡が30m以上の深さですので、合計100mの断崖絶壁です。



石はバーナーの熱で切り出すということで、見事な造形美です。



右手は割と最近まで採掘していた場所で
従業員はこの階段を降りて仕事場に行っていたそうです。



反対側は100年以上に渡って、使えない石を溜めている場所。
崩れないように、ちゃんと石垣を組んでありました。



2023年7月現在、新たな採掘開始ということで
頂上に重機を配備し、何年か掛けて100m掘り込んでいくということです。


北木島には釣りでしか興味がなかったのですが
いざ教えてもらうと、非常に興味深く感動する島でした。