山野発電所

神石高原町の「青滝」を訪問した帰り道。
ダムというにはあまりにも小さい堰堤がありました。
時代は便利になりました、スマホで一発検索です。


帰り道に「山野町・農村公園」へ。
川向うの山に何か見えます。


(バイク横のリュックにはスパイク長靴が入っています。背負うと重いです。)

拡大してみましょう。水道管のようなものが真直ぐに。
一番上は、鉄人28号のような貯水タンクです。





非常に興味がわきましたので、もう少し近づいて見ましょう。

正解は「福山電気株式会社」様の水力発電所になります。

近くの橋からの全景です。
数年前に新築されて、きれいな建物になりました。
渓流は今も昔も見事なままでしょう。



排水口の様子です。間違いなく現役ですね。



ここで1998年10月に福山市報に掲載された紹介文より。

この発電所は昭和初年より6年にかけて建設されました。
当時からの電気生産能力は1時間に1250kWで
年間に約900万kWの電気を生産しています。
福山市の家庭1件当たりの月平均消費電力量は
270kWと言われていますので、約2800軒の家庭電力を
まかなうことが出来ます。
鉄管の直径は上部は1055mm、下部で890mm。
長さは333mで総落差は189mになります。
下部の水圧は1Cuあたり19kgとなり
この力で発電機を回しています。

当時のお金で112.5万円。延べ人数34万人。
1095日をかけた大工事でした。
水路は総延長6.5kmにも達します。



では現地です。
鉄管から発電所の景色と、展示してある古いタービン部です。











水車の実物はいつでも見学可能です。



福山市の歴史遺産としても、重要な地位を占めるでしょう。


おそらくは今までに何度も目にはしていたのでしょうが
見ようと思わなければ気が付かないことは多くあります。
歴史的価値の高いものが身近にあったことに
少し驚いています。