星尾降神伝説

≪追記≫ このひとつ前のブログで書きましたように
美星町の「光害防止条例」がテレビクイズで紹介されましたので
『星』つながりということで。(2016.1.24)




日本3大星空の美しい町に、その名の通り「美星町」が選ばれています。
しかしその名前に負けず劣らず、夢のような言い伝えが残っています。


管理人の家から決して遠くないのですが、この話を知ったのは偶然にも空の上でした。
ANAの機内雑誌である『翼の王国』にこんな記事がありました。



中央にある「星少年」の記事の中に今回の伝説が紹介されていました。
右下の雑誌の中、左角の写真が今回の「星尾神社」になります。
その内容につきましては、おそらくはこの記事のモデルにもなったであろう
地元にある井原市立美星小学校6年生の総合授業「美星町の紹介」より。

それは遥かむかし。

静かな山村が夜のとばりに包まれたころ、星がひとすじ光跡を描きました。

ところが、その流星はこの村にどんどん近づいてきたのです。

「大きな流れ星だなぁ」と夜空を見上げていた村人も次第に騒ぎはじめました。

間もなくその光は、空中で三つに分かれこの村の北槙、八日市、本村というところに落ちました。

人々はこれを神さまの使いと信じて、星尾神社、高星神社、明神社を建て厚く信仰しました。

それからいつしか、この村は“星の郷”と呼ばれるようになったということです。

さらに詳しくは神社入り口の由緒より。


(由緒の中で「北辰」とは北極星のことです)
はるか離れた笠岡沖の漁にまで影響を及ぼす神力でした。

流れ星がご神体と言うロマンは忘れたくないですね。
それこそが星少年の心でしょうから。

では現存している3つの神社をご紹介しましょう。
左から高星神社、星尾神社、明神社です。

この中で一番右の明神社は、宇佐八幡神社の境内にあります。
とは言え専用の石段と狛犬を持つ、別格扱いですね。

今回はその中でも最も有名な「星尾神社」をご紹介しましょう。
言い伝え通り、星が降ってきた場所が残っており「星尾大明神降神の地」の石塔です。


その石塔の向こう側、小高い山の上に星尾神社が鎮座しております。


それでは入り口です。木造の歴史ある『両部鳥居』がお迎えです。
ちなみに両部鳥居とは、柱に袖柱が付属しています。厳島神社や彌彦神社と同じタイプです。

鳥居のはるか向こうに石段が見えますが、そこまでの森が歴史の重さを感じます。


石段まで来ました。趣のある狛犬のお出迎えです。


石段の上には風格のある社殿が残っています。


扁額を何気なく撮影したところ、神秘的な輝きを放っておりました。

周りには非常に細やかな彫刻も施されています。

屋根瓦の鬼も、実はいろいろな表情でお守りしているようです。



この星尾神社では、毎年8月7日に七夕祈願祭が行われております。
日本中から数万枚の短冊を預かり、神事と共にすべて燃やされ
願いが天に届くように祈願されています。
郵送でも受け付けておりますので、ぜひお調べください。